カテゴリアクセサリー、時計レディースアクセサリーブローチカメオ状態目立った傷や汚れなし（詳細）縦：約50mm横：約39mm作者：ラファエレ・マドンナQR：エクストラクオリティ
近年活動を再開したと噂の老練の名匠、ラファエレ・マドンナ氏の作品の入荷です。

作者のラファエレ・マドンナ氏は1947生まれのベテランであり、若い頃から他の芸術家達のことをよく学ぶ勉強熱心な職人として知られ、一人前になってからも他の作者の特徴を自分の作品に反映した作品を作ってみたり現代的なモチーフで創作してみたりするなど、いい意味で固執がなく型枠にとらわれず、その職人人生をずっと学びながら走り抜けた作家でした。日本でも一世を風靡した非常に人気のある作家でしたが、体調の関係でとうとう引退され、現在新作がでることはなくなってしまいました…とかつて書きましたが、喜ばしいことに近年体調が快復し再度彫刻刀を手にしていると聞いております。作風は一定しておらず、プロフィールから風景までさまざまに作り、また先述の通り勉強熱心なのは作品を通じて伝わり、21世紀にはいって以降の新しい様式にも対応しているのが見て取れ、それらの新しい作品はとりわけ素晴らしいものとして大変高価で取引されております。
今回の作品は少し古め、おそらく2000年前後の作品です。
モチーフはオリジナルの古典的な少女像で、片手に摘んだ花をもち、もう片手には留まろうとする蝶へ指を差し出す愛らしい姿をしております。
はやり本作の見どころは純白の二の腕でしょうか、かなり立体的に彫りだされており、手先まで高く細かく表現されており、作者のここへの視線の誘導の意図を感じます。
その表面の滑らかさもさすがに熟練の名匠たるマドンナ氏といったところでしょうか。
カメオの表面の仕上げは木像彫刻などと同様にヤスリがけをしているわけではなく彫刻刀で彫ったそのままであるのが基本で、それだけに作者の彫刻刀捌きや日々の整備が出るところ。
表面がでこぼこにならず綺麗に平になっているのは作者の力加減や彫刻刀の整備がしっかりしている証拠であり作者の地力を示すものです。

貝は濃い目のコーヒー色にやや透明感がある白色のサードニクス。
状態は完璧で褐色層・白色層ともにヘアライン無し、表面の高彫りの部分にも欠けなどない完品です。
フレームはK18製。
鉄砲金具にバチカン、それに下向き防止の金具など、一通りの装備が整っております。



※このくらいのサイズのカメオのフレーム（鉄砲型のもの）に使われている金の重さは概ね5g前後になります。コロナ流行以降、K18の相場は上がり続け、先日のロシアのウクライナ侵攻によってさらに価格が上昇、ついに1g6000円を超えました。
コロナ流行前の相場が1g3700円前後であったことを考えると8割ほど値上がりしたことになり、本品で言えば15000円ほど時価が上がったことになります。また、海外からの作品につきましては円安の影響もあり、K14以上の金品位のフレームがついている公開時期の古い作品に関しましては近日価格を見直す予定です。